2010/08/12

仕事のはなし その1

こんにちは。お元気ですか?


昨日に続いての投稿です。ルワンダに赴任して、4か月が経過しました。「で、現地で何の仕事しているの?」との問いが聞こえそうなので、今日は、現地での業務内容について。



そもそも、僕は、JICA(国際協力機構)に雇用されて、ここルワンダに派遣されているわけですが、派遣されるにはそれなりの理由があって派遣されてる。



その理由と業務内容が記されているのが、要請書と呼ばれるもの。この要請書に基づいて、僕はルワンダに派遣されました。そこには、ルワンダに派遣された理由と期待される具体的業務内容が書かれています。



要請理由
2007年より実施されているJICA技術協力プロジェクト「水・衛生改善計画プロジェクト」では、地域の給水事業運営維持管理体制能力と衛生に関わる啓発活動の実施体制を行っている。セクター事務所は・・・・・しかし、知識不足、人材不足が問題で効果的な活動が展開されていない。この問題を解決すべく、・・・・要請に至った。

業務内容
給水施設の維持管理に関し、助言を行う。
水衛生に関わる啓発活動を計画・運営・実施する。



ん~はっきり言って、要請書だけでは。何のことかあまりよく分からないですね。ということで、現場の写真を見ながらお話します。



ハンドポンプ①



子どもたちや女性たちがポリ容器に水を汲んでいますね。
2年前に日本の援助によって作られたハンドポンプです。
都市・地方都市では、上水道がほぼ整備されていますが、
村落の一部では、現在でもこうしてハンドポンプから給水しています。




援助の証として、看板が立てられています。



JICAは、上水道がいまだ整備されていない村落に安全な水を供給するためにこうしてハンドポンプを設置しています。まさに、国際協力、国際開発といって一番最初に思い浮かぶ「井戸掘り」です。



「それじゃ、井戸掘っているの?」と聞こえてきそうですが、残念ながら、僕は井戸は掘っていません。井戸掘りは、プロの掘削コンサルタントが行います。僕の仕事は、コンサルタントの人たちが井戸・ハンドポンプを設置した後なのです。



ハンドポンプ②



前の写真のハンドポンプ①と比べると、水を汲みに来ている人がいません。古ぼけていて、それに、ポンプの周りは雑草が生い茂っていますね。壊れてしまい使われなくなってから半年以上経過したハンドポンプです。



ハンドポンプの内部



実は最初のポンプと同じ時期に日本の援助によって設置した新しいポンプなのですが、すでに壊れて使えないただの鉄の塊になっています。壊れてしまっては、何の意味もありません。設置すれば、半永久的に使えるというわけにはいかないようです。



そう、定期的にポンプ内部のメンテナンスを行ったり、壊れた時には修理したりとポンプの維持管理の仕組みが必要なのです。



まぁ、僕がJICAから部品を調達して自分で修理するのが最も早い方法なのですが、それでは、任期を終えた後が問題になってしまいます。2番目のポンプのように壊れてしまったらそそまま。そうならないように、利用する住民自身が定期的にメンテナンスしたり、壊れた時には、部品・修理費を徴収して直したりするための組織もしくは組合が必要になるのです。



その住民組織、組合の立ち上げ、部品購入方法、維持管理、組織の運営方法を住民の代表や給水担当の行政とともに考えていくことが、まさに僕の仕事です。




文章すると、単純そうに見えますが、奥がかなり深く、数学の公式のように一つの解答があるわけではありません。住民組織の立ち上げだけ取ってみても、ハンドポンプの設置場所、利用者数、他の給水施設との距離、公共施設の有無などによってその立ち上げ方法、運営方法が変わってきます。それは部品購入方法それ以外にも言えます。



取りあえず、これが僕の仕事の概要です。
他にも、給水施設の水質調査なども行っていますが、それは後ほど。



さて、次回は、もう一つの業務、水衛生に関わる啓発活動。




水汲みを終えて、家路につく子どもたち
水の入った容器を抱えて、急斜面を苦もせずトコトコと登って行きます。


2010/08/10

タンザニア

こんにちは。お元気ですか?


早朝、同期から「ルスモの滝(Rusumo Falls)、観に行こう!」と電話があり、「行くいく!!」の返事。


ついにお隣の国、タンザニアへお邪魔してきました。国境越えた途端、「ジャンボ、ジャンボ」とスワヒリ語。ルワンダ語が全く通じません。



タンザニア入国


国境を跨ぐと、辺りの景色は変わらないのに、話す言葉、人々の雰囲気が明らかに違います。なんとも不思議な感じです。


そう、ルスモの滝はルワンダとタンザニアの国境に位置する滝。


ローカルバス(タギシ・マタツと呼ばれてる)に揺られること1時間半、いくつものいくつもの丘を越えると、目の前に突如として大河、カゲラ川が現れます。カゲラ川は、エジプトまで続く世界最長の大河、ナイル川の発源でもあります。



カゲラ川と国境の町ルスモ


そのカゲラ川に架かっている橋がルワンダとタンザニアの国境地点。そこからルスモの滝が見渡せます。


国境。向こう側はタンザニア


ルスモの滝


スケールのあまり大きくない滝でしたが、久しぶりに見る滝に興奮。天気も良好、良い旅でした。

 
ここ、現在は、タンザニアからの大型輸送トラックが引切り無しに行きかう経済の重要な場所ですが、暗い過去のある場所でもあります。


かつて、と言っても16年前ですが、ルワンダで内戦が起こったときに、このカゲラ川、内戦で殺された何千人もの死体が流れていたらしいです。


そして、死体で溢れるこの河川を渡って、多くのルワンダ人がタンザニアへ逃れて行ったそうです。その数なんと、25万人。



内戦後、ルワンダへ帰還する人々
(三枚目の写真と同じ場所)


そんな出来事があったなんて今となっては想像もつきません。当時、逃れていった人々はどのような思いで、この橋を渡ったのでしょうか。



2010/08/04

自宅公開

こんにちは。お元気ですか?

投稿第二弾は、ルワンダの自宅公開。

現地のほとんどの家屋は、ブロック塀。屋根は、トタン屋根や瓦屋根がほとんど。よくアフリカの映像で出てくるような、茅葺き屋根に泥塀はあまり見られません。おそらく、植民地時代にベルギーやフランスからブロックや瓦の作り方を教わったのかもしれません。


自宅は、外からの侵入を防ぐなどセキュリティーの関係上、現地の一般的な家屋に比べるとしっかりした造りの家になっている。




自宅の門、おしゃれな装飾が施されてます。外観にはこだわりを見せるルワンダ。
門の隣に立っているのは、日夜セキュリティーをしてくれるガーディアン。現在2人います。


正面の外観


リビング


リビングとテーブル。日中は、陽射しが差し込んで気持いい。


ソファーとテーブル。夕食は、ここで。


マイルーム。リビングと同様、朝日が差し込んできます。


ゲスト用ベットルーム


キッチン。電気コンロを使って調理してます。外で炭を使って料理する時もあります。


濾過器。飲料水は、まず濾過器を通して、その後、ポットで煮沸処理してから。


ほとんど断水のため、調理用に水をバケツに溜めておく。


シャワールーム。普段は、ポリ容器に溜めた水を使って、水浴び。
水が出るときは、上に見える温水タンクでシャワーが浴びれる。


洋式水洗トイレ


和式?水洗トイレ


裏庭。奥に見えるのは、炭コンロの置いてある調理室とボットントイレ


ボットントイレ。普段は、このトイレを使ってます。
汲み取り式ではなく、溜まると穴を塞いで別のところに穴を掘るようです。
祖母の家にもこんな感じのトイレが外にありました。


外にある蛇口。水が出ると右側にあるポリ容器に水を溜めて断水に備えます。
現地の生活必需品です。これなしでは生きていけません。洗濯もここで手洗い。


門とガーディアンの部屋


断水が日常の自宅ですが、それを除けば快適な生活を送っています。


2010/08/03

Rwanda, Thousand hills

こんにちは。


東アフリカ、ルワンダに降り立って早4ヶ月。


いろんな人と出会う毎日。新しい発見の毎日。
一期一会の縁、人との出会いには感謝です。


ここルワンダでの日々の出来事、仕事、感じたことを思いついたまま書き綴っていきます。


タイトルは、ルワンダで教わった好きな諺から。ゆっくりゆっくり、人よりも時間かかってもいいから、必ず成功に導く。ルワンダ語では、「グホログホロ、ニルゴロゲンド」と言うらしいです。この諺のように、ゆっくり少しずつでもいいから、好きなことをとことんやり続け、やり遂げたいものです。


                 
                首都キガリの夕日